環境特集
排水リサイクル設備の導入
水使用量の削減と排熱回収を両立
アンビック(株)は、工場排水量の低減と廃熱回収を目的として排水リサイクル設備を導入しました。アンビック(株)での主な排水は染色工程からのものであり、含まれる助剤の種類が都度変動します。そのため、排水をリサイクルできるようになるまで長期間の検証の末、ようやく実現に漕ぎ着けました。構想から着工まで約3年、7カ月の工事期間を経て、2015年11月より稼働しています。
リサイクル処理は膜処理システムを使用しており、UF膜(限外ろ過膜)、RO膜(逆浸透膜)でろ過することで、染色排水から井水より不純物が少ない水を作り出します。また排温水を再利用することで熱も回収するため、リサイクル水は35~40°Cの温水となり、工程内で再利用する際の蒸気使用量削減に寄与しています。
このシステムの導入で、排水量の約45%に当たる年間3万7,000㎥の削減を見込んでいます
■排水リサイクル設備
コージェネ設備の導入
ニッケグループ初の設備で省エネに貢献
印南工場では省エネルギー推進の施策として、ガスを燃料とした発電設備である「ガスコージェネレーションシステム」をニッケグループとして初めて導入しました。
これまで印南工場では、全電力を関西電力から購入していましたが、その27%をガス燃料で発電します。また、発電機から発生する排熱を蒸気・温水として有効に利用することにより、工場全体で約3%の省エネが期待できます。
現在、電気料金が高止まりしており、燃料をガスに切り替えることによりエネルギー費の削減にもつながります。
コージェネ設備は施設課ボイラ室の北側に設置しており、2015年12月から本格稼働していますので、ご来場の際は一度見学いただけたら幸いです。
■ガスコージェネレーションシステム
冷却水循環ポンプ
コージェネ設備(冷却塔)
コージェネ設備(発電機本体)
排ガスボイラ
発電機内部